オンラインマーケティング戦略なんてもういらない!?

インターネットが生活の隅々まで浸透し、ウェブ、メール、SNSなどさまざまなチャネルを通して情報が行き来している中で、皆様もオンラインマーケティング戦略に力を入れておられると思います。
バナー広告、SEO、リスティング広告、SNSページ、オンラインキャンペーン、見込客情報収集など、いろいろな取り組みがあります。

しかし、どんなマーケティング活動であっても、最終目的はたった一つ、つまりより多く、あるいはより効率的に自社の製品を売ることです。
なのにこれをオンライン／オフラインとで分けて考えると、オンライン施策とオフライン施策とで活動がバラバラになります。
オンライン、オフラインを分けて考えてしまうのは我々マーケターの運用上の都合であり、消費者にとってこの二つは日々の生活の中でシームレスに繋がっています。

オンラインに限定しない考え方

ここで本当に必要なのは、マーケティング活動をほぼすべての領域で横断的に管理し運営していく仕組みです。
目的があり、目標があり、それを達成するためにオンライン／オフライン施策があります。

マーケティングオートメーションがあれば、オンラインマーケティングに限定せず、たとえばイベントで名刺交換をしてくれた人、テレビCMや新聞で告知をしたキャンペーンに反応してくれた人、あるいはDMに応答してくれた人、といった具合にすべての接点を管理できます。
単にこうした接点のデータを格納するだけでなく、実際にそのリードが初めて貴社と接触してから何らかの商品を購入するまでの相互の関係性をすべて把握し、確認することが可能なのです。

従来のマーケティング戦略の落とし穴

お客様がテレビCM、あるいはバナー広告を目にしてすぐに「よし、あれを買おう」と思うことなどないのはご存知の通りです。
では、実際にお客様はどういう経路をたどるのかを考えてみましょう。
オン／オフに限らず何かしらの広告類を見て認知し、後日PCで検索をかけてこの商品がヒットする。
バナー広告やリスティング広告が表示されたのでクリックするとランディングページへと誘導され、企業サイト内で料金や製品内容を閲覧する。
そのうちメールでイベントの案内が届いたので、実際に足を運び、担当者に話を聞いて名刺交換をする。
そしてもう一度サイトへと戻り、見積もり依頼のボタンをクリックする。
ここに至るまでに、すでに見込客と企業との間で複数回の交流が発生しています。

従来のマーケティング活動では、個々のキャンペーンの目標設定はするものの、最終的な見積もりをクリックする段階でどのような回遊ルートを辿ったか、という点までは見れませんでした。
これでは、広告で初めて認知し、メールに目を通し、イベントにも顔を出したという経過上でのさまざまな接触やそれぞれの購入意志決定にかかる重要度が完全に切り離されて、個々の施策が必ずしも正しく評価できませんでした。
むしろ、イベントやその他施策については効果が低いものと判断されてしまう危険性すらあります。
しかし、実際にはイベントがなければ、最終的にオンラインでの見積もりに至ることはなかったかもしれないのです。

いま必要なのは、総合マーケティング戦略

というわけで、「オンラインマーケティング戦略なんていらない」などという少々乱暴なタイトルをつけましたが、厳密に言うと「オンラインしか見ていないマーケティング戦略なんていらない」という事です。
必要なのは、オンラインとオフライン、デジタルとアナログといった個々の媒体の枠組みを超えた、より横断的な総合マーケティング戦略です。
もっと踏み込んで言うと、統合マーケティングプラットフォームとして活用できるマーケティングオートメーションツールを使った全体管理が、今後のマーケティング活動で非常に重要になっていくと思います。

まとめ

「オンラインマーケティング」に限定して戦略を考えてしまうと、多くの大事な顧客行動を見逃してしまいます。

大切なのは、オンラインを含むあらゆる領域を網羅する、総合マーケティング戦略。
そして、そんな総合マーケティング活動を現実的に管理運用可能なビジネスプロセスとツールという事です。