えっ、私のこの仕事……ムダかも!?

えっ、私のこの仕事……ムダかも!?

日々の業務に追われ、いっつも時間がない! なんで? とお思いのあなた。「私のこの仕事ムダでは!?」と感じることもあるでしょうが、本当にそうでしょうか。

私も過去の仕事でいつもいっぱいいっぱいで、「自分の役割だけに集中しなさい」と上司に言われた経験があります。実は、ここにヒントがあると今ならわかるんですが……詳しくは後ほど。

仕事は「成果を上げるため」にある

仕事は当然、なんらかの成果を上げることが求められます

営業部門は直接的な売上を上げることですし、制作部門は良いコンテンツを作って売上獲得に貢献すること。マーケティング部門は営業部門が効率よく営業活動ができるよう、情報収集と分析をすること。バックオフィスは各部門が問題なく活動できるよう環境整備をすること……など、部門によって成果の指標はそれぞれ。

各部門の成果が上がった結果、会社の業績や社会的な評価の向上、ひいては経営の安定につながるわけですね。

つまり1つひとつの仕事も、「各部門において求められる成果が上がるかどうか」が焦点になります。

この考え方を持って、手元にある仕事を整理してみましょう。

仕事の整理の仕方

1. 自分の仕事の洗い出し

まずは風呂敷を広げるところからスタート! 自分がどんな仕事をしているかを書き出してみましょう。この段階ではまだ仕分けをしないことが重要。例えば「コピー用紙の補充」とか「オンライン会議のURL設定」など、一見雑用に感じる細々とした作業も立派な仕事です。

2. 洗い出した仕事の分類

全ての仕事を、次の3つに仕分けしましょう。

  1. 自分でやること(自分じゃないとできないこと)
  2. 他の人に任せること
  3. やらなくてもいいこと(つまり、ムダかもしれない仕事!)

重要なのは、「あなたにしかできない仕事」をできるだけ少なくすることです

「えっ? あなたにしかできない仕事だけやる、のではないの?」と思われるかもしれませんね。私もそう思っていたのですが、先述した「あなたの役割だけに集中しなさい」という上司の言葉で考え方を変えました。

「あなたにしかできない」仕事がある状態は、やりがいがあっていくらでも頑張れるような気になっちゃいますよね。ですが、私はあれもこれも「私しかできない仕事」にしてしまった結果、重要な仕事が回らなくてチームメンバーに多大な迷惑をかけてしまったんです……。ですので、「あなたしかできない仕事」は厳選すべきだと思っています。

とりわけサポート部門では、特定の人しか対処できない状態になりがち。いざという時に部の誰でも対応できるように、マニュアル化したり複数人で対応してノウハウを共有しておいたりして、属人化を避けましょう

そして「やらない」という判断は難しく勇気がいるものですが、必要な工程です

なお、属人化がイケナイ理由についてはこちらのブログも参考にしてみてください。

3. 実際に振り分ける

注意が必要なのは他の人に任せるか、やらないと判断したことを振り分けるときです。「私じゃなくてもできる仕事ですよね」「ムダなので私はやりません」ではただの自分勝手

改善を求めるときには、まず、あなたがどのような業務を持っており、どれくらいの時間がかかるかを明示しましょう。このままでは成果が上がらない、もしくは他の業務に支障が出ることを伝え、代替案を提示します。

例えば、

私が担当している業務のうち、優先度が高く、私でなくては進行できないのがAとBです。しかしCの業務にかなりの時間を取られており、AとBの進捗に支障が出ているため、DさんにC業務を担当していただくのが現実的だと思うのですが、いかがでしょうか

という感じですね。

あるいは、「デジタルツールで代替する」という提案もDXが叫ばれる時代にはうまく上司に刺さるかもしれません。

現状の明確な説明と、変更したい理由、さらにどのように変更すると効果が上がるかを論理的に説明することが重要です。

勇気を持って業務改善に取り組もう

あなたの仕事を仕分けしてみること自体が、チームの業務効率化にもつながるわけです。これであなたに与えられた本当の役割に集中できるようになりますよ!

操業年数の長短にかかわらず、「惰性でやり続けている仕事」は少なからずあります。当時はそれがベストな方法だったかもしれませんが、今はそれを代替してくれるデジタルツールがあったり、そもそも不要になっていたりするケースもしばしば。

「ムダだなあ」と思いながら自分のリソースを費やしていくのはもう終わり!

勇気を出して、チームの最適化に挑戦していきましょう!

執筆者プロフィール

小濱有希子
小濱有希子
大学卒業後、和菓子メーカーの商品企画、印刷会社のディレクター、雑誌編集、観光地域づくりコンサルティングと、さまざまな業界を経験してきました。国内旅行業務取扱管理者の資格も…[続きを読む]

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