もし自分が見込み顧客だったら?

もし自分が見込み顧客だったら?

趣味のキャンプに家族を連れ回し、息子もバトニング(ナイフで薪を割ること)が特技になりつつあり内心ニンマリな川邊です。

さて、マーケティングに携わっていると「ナーチャリング」という言葉を毎日のように耳にしますよね。
「顧客が商品購入に至るために、非直接的な接触によって親和性や購買意欲を徐々に高めること」を意味しているのですが、端的に言うと「人の気持ちを変えさせる」ことです!(むずっ!)
人の気持ちを変えられるならこんなに苦労しないよ〜! という声が聞こえてきそうですが(すごくわかります笑)、お悩みをクリアにすべく、さっそくお話ししていきます。

自分は実際にナーチャリングされていた

我が家にある某社のタブレット端末の買い替えをした経験を例に考えてみます。

そのタブレットは何年も前に購入した物で、経年とともに動作が重くなり電池の消耗が早く感じるようになり、次第に出番が少なくなっていました。
そろそろ買い替えるか……でも致命的な故障があるわけではないし……と、新しい製品に興味はありつつも、購入に対しては二の足を踏んでいたのです(つまり優先度は低い

その時点では、新しい製品が欲しい「気がする」状態、すなわち「Warm(ニーズは顕在化しているが可及的速やかに何か判断をしなければいけないわけではない)以上、Hot(ニーズは顕在化しており、何かしらの判断をしようと思っている)」あたりのナーチャリングステージにいたと思います。

Warm、Hotなどの「温度感」についてはこちらのブログをご覧ください

マーケティング活動においては、この温度感を高めて商品購入してもらうために何が必要なのかがポイントになりますが、今回の例でそれを見つけるきっかけになったのはウェブサイトの「製品を比較する」ページでした。
実際に性能比較をしてみると……

私物 新製品
画面のサイズ 普通 サイズアップ
バージョン サポート終了 現行
コア数 2つ 3倍!
最大周波数 困らない程度 約3倍!
専用タッチペン ×

私(うーんなるほど、一長一短だなぁ……)

画面はちょっと大きくなったくらいだけど、なんや早くて賢いプロセッサが搭載されて、同社のタッチペンが使えるようになったのね、ということはわかりました。
でも、絶対に買わないといけない! という状況じゃないので、まだ「買わない」という選択肢は残っています(揺らぎますねー笑)

ゆらゆらしつつ製品ページを眺めていると、次に文章や図に手書きで書き込みをしているシーンが目に入りました。
ここで、タブレットを使いこなせばコラムや本が読みやすそうだし、お料理レシピも扱いやすそうだと思いはじめ、専用タッチペンもあればメモやペンを持ち歩かなくて良くなるかも! と、実生活においてのアイディアが浮かんできました

これらのことから、悩みのタネだった「電池持ち・動作の快適性」が解消されるだけでなく活用の幅が広がり利便性が高まりそうだと気づき、一気に購買意欲が上がったのです。

最後の一押し

今回私は、「不便さを理由に活用することを回避していた」点に気づけたことで、想定以上のメリットを見つけるために「いかに有効活用できるか」という視点で考察できたわけです。これが、買おうか買うまいか迷っている時の最後の一押しになりました。

これをマーケティング「する側」の視点に置き換えると、

まずはニーズの解消ができる情報を的確なタイミングで提供することが先決で、そこから「想定以上のメリット」に目を向けてもらう動線作りをする

これが、購買意欲を高めてもらうための大切な要素の1つだと言えるでしょう。

皆さんもぜひ、日常のちょっとしたことをマーケティング活動に置き換えてみてください。「人はこういうふうにナーチャリングされているんだ」と気づくことがあるかもしれませんよ。
もっと汎用的なノウハウについて知りたくなってきたら、経験豊富なコンサルが在籍するルシダスに相談してみませんか?

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